第81回九州・沖縄生殖医学会の開催にあたって
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医療法人社団高邦会 高木病院 副院長・産婦人科部長
国際医療福祉大学大学院准教授
野見山 真理
このたび、第81回九州・沖縄生殖医学会を2025年4月6日(日曜日)に、当グループ施設の福岡国際医療福祉大学本館にて開催させていただくこととなりました。
本学会は九州沖縄の生殖医療を担う産婦人科医、泌尿器科医、胚培養士、助産師、看護師、臨床心理士、体外受精コーディネーターなど、多職種から成る約500名の会員により構成されています。2017年に第74回学術集会を高木病院が開催させていただき、このたび2回目の担当となりましたことは大変光栄であり、心より御礼申し上げます。
わが国の2023年の出生数は72万人台と過去最低を更新し少子化は深刻な社会問題となっています。一方、生殖補助医療の実施件数は2022年の保険適用後2年連続で増加し、生殖補助医療による出生児は約7万人に達し、総出生数の1割に迫る勢いです。生殖医療は社会からの関心が高く、益々重要な役割を果たす分野と考えられます。学術集会は生殖医療に関する最新の研究成果や臨床経験を共有し、知識と技術向上のための貴重な場と考えます。
本学術集会では特別講演2題を企画しました。講師として、山口大学産科婦人科学教授の杉野法広先生と英ウィメンズクリニック理事長の塩谷雅英先生をお迎えします。
杉野先生は Editor in Chief として Reproductive Medicine and Biology を高いインパクトファクターを有する国際的医学雑誌に育て上げられ、日本生殖医学会の理事長にご就任されました。私たちが今後進むべき道について視座の高いお話を拝聴できると楽しみにしています。塩谷先生は日本IVF学会の理事長としてもご活躍しておられます。豊富な臨床経験に基づく明日からの診療に役立つお話をしてくださると思います。
長らく猛威を振るった新型コロナウイルス感染症もやっと鎮静化してきました。今回、開催形式は現地開催のみで行います。座長には管理胚培養士や不妊症看護認定看護師の先生方にも加わっていただきました。会員の皆様の日頃の思いや疑問を活発に討議していただける学術集会にしたいと考えております。春の柔らかな日差しの中、多くの皆様にご参集いただき会を盛り立てていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
最後になりましたが、学会開催にあたりましては、長崎大学産科婦人科学 三浦清徳教授はじめ事務局の皆様、あすか製薬株式会社、フェリング・ファーマ株式会社はじめ協賛企業の皆様に多大なご尽力を賜りました。心より感謝申し上げます。
令和7年2月吉日